本日は元旦。
…偶然、ですよ。本当に偶然、獄寺君に会ったんです。





もういくつ寝ると…




「あ」
「…おう」

気が向いて行った初詣。
神社で手を合わせていたら、たまたま隣が獄寺君で。
「初詣なんて来るタイプだったんだ…」
「っ、んだよ!!オレは十代目がお誘いしてくださったから来たんだっつーの!!」
顔を真っ赤にして怒る獄寺君。だけど、隣にツナの姿は無い。
「で…ツナは?」
「それがよ…」
彼曰く、来た所までは一緒だったのだが…

いつの間にか消えていたらしい。

「あははは…ツナらしいー」
「十代目…いったいどこへ…!!」
本気でキョロキョロしている獄寺君の袖をちょっと引っ張ってみる。
「なんだよ」
「こうしてても暇だから、屋台行こ!!」
「…は?」

・・・

つかの間の沈黙。
あ、もしかして怒られる?「十代目をお探しするのが先だ!!」とか言われるのかな?
なんて考えてたら、はぁ…というため息が聞こえてきて。
「何、そのため息」
「…仕方ねーな、行くぞ」
「え!?」

予想外の言葉に固まったあたしは、突然手を引っ張られてよろけてしまった。
驚いて見た横顔は、心なしか赤くなっていて。

(困ったなぁ…)




本当に惚れてしまいそう




(神様にお願いしたの)(一度だけでも、君と歩いてみたいって)
(嘘、もう叶っちゃった?)







―おまけ


「おー、ツナ!!どうしたんだ?」
「や、山本!!それが…

はぐれてた獄寺君見つけたんだけど…邪魔しちゃいけない雰囲気で…」


ツナの視線の先には、談笑しつつ屋台をひやかしている二人の姿。
それを見て、山本もつい苦笑を漏らしてしまったのは言うまでも無い。







†本当はツナ確信犯にしたかったのですが…やめました(笑)